プロクソンのMF70をCNC化し生基板からPCBを切削加工することに成功したので、忘備録として流れを列挙します。
購入ハードフェア
1. Proxxon MF70
2. CNCキット
NEMA17のモータ規格です。 付属のモータは17HS4401というモデルでした。
3. モータマウント
NEMA17用のものを購入します。
4. 電源
モータ駆動用の電源を用意します。24Vで2Aは必要です。
準備
CNC Shieldの準備をします。
マイクロステップ設定
M0-2のジャンパで設定します。1/8にしました。
MS0 | MS1 | MS2 | Motor res |
OPEN | OPEN | OPEN | FULLL STEP |
JUMP | HALF STEP | ||
JUMP | ¼ STEP | ||
JUMP | JUMP | 1/8 STEP | |
JUMP | JUMP | JUMP | 1/16 STEP |
電流制限
A4988ドライバボードのボリュームで電流制限の設定をします。このボードの電流検出抵抗は0.1Ωですので、制限電流I maxとVrefの関係は下記のようになります。
I max = Vref x 1.25
モータの定格は1.7Aでしたので、1V程度にしています。1.25Aが制限電流となります。
スイッチ
サイクルスタート、フィードホールド、リセット、E-STOPのボタンを用意します。
無くても動作確認は可能ですが、PCソフト側からは一時停止できないのでかなり怖いです。おもいがけない動作するとパニックになりかけます。
Resume, Hold, Abort, E-STOPから信号を引き出し、スイッチでグランドに落すようにします。E-STOPがA接点なのが気になります。あとE-STOPはAtMegaのリセットです。
上記では各軸端のリミットSw信号も引き出ししています。(原点復帰動作確認のため)
GRBLファームウェア準備
Arduino UNOにGRBLのファームウェアを書き込みます。
こちらからソースをダウンロードし、"grbl"以下をArduinoの"libraries"フォルダにコピーします。
Arduino開発環境を起動し、スケッチ例からgrbl->grblUploadを選択。
ビルドしてAurdino Unoに書き込みします。書き込みはArduinoの書き込みとなんら変わりありませんので割愛します。
モータ接続
マウントを使用してモータを接続します。Y軸はベースやダイヤルと干渉していたので3Dプリンタで作成しなおしました。
右方向が+X、手前方向が+Y、上方向が+Zとなります。
GRBLパラメータ設定
GRBLのパラメータ設定を行います。設定内容はこちらに説明があります。
GRBLとの接続
今回設定するのは、モータの回転方向($3)、パルス数設定($100-103)、原点復帰関係($21, $24,25)です。
モータ回転方向
YとZが反転していますので、
$3=6となります。
Setting Value | Mask | Invert X | Invert Y | Invert Z |
0 | 0000 0000 | N | N | N |
1 | 0000 0001 | Y | N | N |
2 | 0000 0010 | N | Y | N |
3 | 0000 0011 | Y | Y | N |
4 | 0000 0100 | N | N | Y |
5 | 0000 0101 | Y | N | Y |
6 | 0000 0110 | N | Y | Y |
7 | 0000 0111 | Y | Y | Y |
パルス数設定
1mm移動するのに必要なパルス数を設定します。200ステップで1回転のモータを1/8マイクロステップ動作させていますので、$100-103=1600となります。
原点復帰
原点復帰動作では、$25の速度で原点リミットスイッチを探し、SWがONしたら$27で設定した分だけ戻り$24の速度で精密に原点位置を検出します。
$21でハードリミットを有効にしました。軸端のリミットスイッチを踏むと強制的に軸移動が停止します。 まだリミットスイッチを付けていませんので動作確認のみです。
最終的な設定は下記となりました。
$1=25
$2=0
$3=4
$4=0
$5=0
$6=0
$10=1
$11=0.010
$12=0.002
$13=0
$20=0
$21=1
$22=1
$23=0
$24=25.000
$25=100.000
$26=250
$27=1.000
$30=1000
$31=0
$32=0
$100=1600.000
$101=1600.000
$102=1600.000
$110=500.000
$111=500.000
$112=500.000
$120=10.000
$121=10.000
$122=10.000
$130=200.000
$131=200.000
$132=200.000
以上でハードウェアの設定が完了しました。
次はソフトウェアの設定に入ります。
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